神川輪業ブログ

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神川輪業スタッフによるブログ。自転車屋の日々を発信しています!

電話復旧しました

2022年9月8日

 

9/8(木)AMに電話が故障し通話が出来なくなっておりましたが、

夕方に新しい物を買ってきましたので現在は復旧しております。

 

大変ご迷惑をお掛けいたしました。

 

朝晩は暑さも和らぎ、日没も早くなってきました。

暑かった夏ももうすぐ終わりですね。

今年は赤ちゃんのお世話があったので、旅行はもちろん、

プールや花火もせずに終わりそうですが、

宿題の手伝いはしてたので何故か充実感はあります。

 

 

 

パンク修理の原因といえば圧倒的に空気圧不足による

「揉まれパンク」が多い当店ですが(どこも一緒?)

この2週間くらいはタイヤの横に穴が開きパンクする

という自転車がチラホラ。

 

 

なぜタイヤ横に穴が開くかと言えば

ブレーキゴムとタイヤが接触し、タイヤの壁が削れていくから。

 

 

まずこのタイヤを見てください。

 

 

 

 

タイヤサイドの下側がほぼ1周に渡って破れています。

原因のブレーキゴムの状態がこちら。

 

 

 

ブレーキゴムは形状やブレーキの動きによって、新品時は問題なくても

摩耗してくるとタイヤに接触することがありますので、

ブレーキゴムの取り付け位置はブレーキ接触面のリムの外側から

1mm以上、下側になるように取り付ける事で

タイヤとブレーキゴムの接触を防げます。(個人的には2mm以上)

 

 

こんな感じですね。

 

 

 

 

 

で今回、タイヤもチューブもブレーキゴムも交換となりました。

 

 

 

 

 

 

 

昨夜は子供の宿題のお手伝い。

算数の答え合わせと分からない問題のヒントです。

2学期からは九九が始まると言うのに、足し算引き算の

ポカミス多くて私の子供の頃にそっくりです。

 

 

 

さて、初期モデルのギュットアニーズの「ブレーキが効かない」

という修理ご依頼がありました。

 

 

前輪はVブレーキ。奥まで握らないといけないものの、

効き自体は良好なのでワイヤーの調整だけしました。

 

 

一方、後輪は状態悪く要交換でした。

この辺りは先日のハイディと同じですね。

 

 

 

 

ブレーキグリス滲みが原因とみられる汚れ。

ひょっとしてブレーキグリスの補充しすぎでしょうか。

 

 

 

 

放熱フィンも油汚れベッタリで熱の逃げ場がありません。

右は放熱フィンを大型化したローラーブレーキ。

 

 

 

 

ブレーキ取り付け前に変速ユニットのナットの締付確認です。

緩んでいる事も結構あり、後々変速不良になりやすいです。

(スプロケット側ナットも同様に確認します)

 

 

 

 

タイヤも新品にしました。

このキレイなブレーキ、いかにも効きそうでしょ?

でも、効きは普通です。(交換前よりかは効く)

放熱フィンを大きくして耐久性(放熱性)を上げただけです。

効きを良くしたいならBR-C3000ですね。

(要加工の場合もありますので費用も時間も結構あがります)

 

 

2022年モデルからパナソニックの子乗せモデルはBR-C3000を

採用していますし、100mmフィンのブレーキも他社の子乗せモデルで

増えてきていますがまだまだ90mmフィンも多いし、

軽さを売りにしているモデルではフィン無しローラーブレーキの

電動自転車も多いです。

 

 

下り坂の多い垂水区では最低でも100mmフィン仕様、

取り付けできるならBR-C3000や、より上位版でも全然OK。

それぐらい「止まる」って大事。

 

 

そうそう、タイヤ・ブレーキ交換ついでに

チェーンの張り調整もしました。

 

 

 

 

適正範囲がモーターギヤ↔テンションプーリー間で60~70mm。

新車時は65mmにきっちり調整されています。(パナソニック凄い)

まあ、そこを私は67mm狙いに再調整している訳ですが…。

で、今回は75mmありました。

 

 

数字が大きいと張りが弱いのでチェーンがケースに当たって

音がしたり、外れやすかったします。

数字が小さいと張りが強すぎて抵抗がでて、

電池の減りが早かったり、パワーロスが出ますので

適正範囲内で好きに調整してください。

 

 

 

水槽が複数あるからか、「ペット販売もしてるんですか?」

と聞かれました。半分は家の模様替えで妻に追い出されたんです

とは言えませんでした。家で妻が飼育してたのにねぇ。

 

 

 

さて、登り坂でチェーンが凄い音がするという事で

パナソニック「ベロスター」をお預かりしました。

 

 

 

 

販売店のラベルを見ると2021年4月購入と書いてありますので

1年4か月で駆動系が寿命に。早いよね。

 

 

ユーザーは女性だし重いギヤを常時使用している

という訳ではないのですが、後部にチャイルドシートの

トレーラーを引いているそうなので負荷が大きいんでしょうね。

 

 

まずは不具合部品を外していきましょう。

 

 

 

 

まだ比較的新しいので油汚れも少ないですね。

せっかくなのでモーターのマウントボルト3本も締付確認。

新しい部品を取り付けます。

 

 

 

 

これだけなら簡単なのですが後輪のギヤも交換するので

少しだけ手間が増えます。

 

 

 

 

後のギヤは摩耗が見た目では判断しにくいのですが

セットで交換しましょう。

 

 

チェーンは標準のチェーン(HG40)でも良いし、

シルバーメッキがカッコいいHG71でも良いのですが、

電動用ではないので耐久性に不安があります。

このままならまた1年ちょいで交換になるのは明白ですし。

そこで防錆性や強度が高そうな他社チェーンを使用します。

(まだまだデータ収集中なので効果の程は自信なし)

 

 

 

 

そうそう、フリーホイールの確認も忘れずに。

で、今回交換した部品。

 

 

 

電動自転車の駆動系リフレッシュはこの5点セット交換が基本です。

 

ベロスター(700Cが多い)の駆動系修理は当店でも

頻繁にする作業で、お盆中にもう1台ご予約が入っております。

 

 

電動自転車の中でも価格が安く、スポーティな見た目なので

人気が高いのですが、通勤・通学などのヘビーユースでは

 

内装3段の電動自転車よりも駆動系の修理が多いので

 

出来るだけ軽めのギヤを使い、定期的に注油をし、

異常を感じたら早めに購入店で見てもらいましょう。

 

2015年11月に「電動自転車タイヤの印象」という

投稿をしておりますが、長期間見てきて再評価したので

2022年現在の印象をお伝えします。

 

 

サイズによっても色々と種類があるので

今回は26×1-1/2(26×1-3/8)を取り上げます。

 

 

・CST C249N

C249N ハードランナー

 

「ビビ・DX」をはじめ、多くのパナソニック電動モデルに装着される。

4.5気圧指定の為、乗り心地は固めです、空気圧が低いと意外に早くサイドに

亀裂が入りやすい印象。

「ティモ・L」などのアメタイヤは耐候性が1ランク落ちます。

グリップ感はあまりないのですが、深溝のため長寿命です。

 

派生型でC249Rというタイヤもあり、より電動自転車に特化してます。

(ちょっとC249Nより摩耗が早いかも)

 

 

「CST(正新・チェンシン)」は台湾のタイヤメーカーで、

自転車のタイヤとしては世界最大規模でマキシス、CST、SAKURA

等のブランド展開しています。

 

 

・ブリヂストン 「Eマイティロード4.5」

Eマイティロード4.5

 

ブリヂストンの24~27インチの主要電動モデルに幅広く採用。

ブリヂストンが仕様を指示し、CSTで生産している(と言われる)タイヤ。

4.5気圧の指定なのですが、その空気圧だとアルミフレームの硬さもあって、

かなり乗り心地が悪いので個人的には3.5気圧くらいがおススメ。

 

溝は深くないが意外と長寿命。C249同様アメタイヤ版は耐候性で劣る。

販売価格は高いがそれ以外のグリップ感、ライフなどのバランスは1番。

 

 

・IRC 「足楽」

IRC 足楽

 

日本のブランドのIRCが電動自転車用に展開しているだけあって

比較的好印象(だった)。

3気圧で使えるので乗り心地も良く、それでいて転がり抵抗も少な目。

リム打ちパンクにも強い(と謳っている)。

ただ、空気圧不足の状態だと意外と接地面・サイド・トレッド面に

亀裂が入りやすかったので、ここ数年当店ではあんまり在庫せず。

耐荷重を意識した「足楽プロ」もあります。

 

 

・パナソニック 「パンクガードマン(パナレーサー E-Ride Plus)」

E-Ride パンクガードマン

 

「ビビ・EX」に採用。

転がり抵抗が少なくよく走ります。乗り心地は固め。

耐パンク性も強化されているが、深溝ではないので過信は禁物。

影響は無いかもしれませんが、ヒビが入るのが少し早いかな。

ブリヂストンのEマイティロード4.5より価格が高く、利点も少ないので

当店では取寄せた事すらないはず。

 

 

・シンコー 「SR187 DEMING JETDAIii L/Z」

SR187

 

このタイヤは26×1-3/8としては幅広なので大手ショップさんでも

26×1-1/2の代用として積極的に取り扱っているので掲載。

 

深溝だし、ゴムも硬めで重量感ずっしりなので長寿命が一番の売り。

なのですが、乗り心地が悪く、漕ぎだしも重い、

更には亀裂、ヒビが入りやすくタイヤが剥離しやすいと感じる

値段は安いがオススメ度は低いです。

 

 

 

 

・シンコー 「SR154 DEMING JETDAIii NEUE」

シンコー デミング ジェッタイイイ ノイエ SR154 DEMING JETDAIii NEUE

 

 

幅広な26×1-1/2サイズなのに26×1-3/8と同じ実サイズなのは「?」

グリップ感は悪くないものの、摩耗が早すぎるので駆動輪には

おススメしづらいタイヤです。

価格は安いので中古車仕上げにはよく使われる印象。

 

 

・KENDA (PAS With(DX)採用品)

 

ヤマハのPAS With に採用されているタイヤ。

チューブとセットで3520円なので高くはないと思います。

印象を語るほどの数量を見てないので、あくまでも「気がする」

程度ですが、耐摩耗性はあんまり考えていないかも。

前モデルのナチュラに採用されていた

ブリヂストンの「Eマイティロード4.5」の方が長持ちしていたような…

 

 

 

※まとめ

個人的にはCST推しではありますが、

お店によってはブリヂストンだったり、

IRCだったり、パナレーサーやシンコーだったりしますので

現在のタイヤに不満がある方はお近くの自転車で相談しましょう。