神川輪業スタッフによるブログ。自転車屋の日々を発信しています!
電動自転車タイヤの印象
2015年11月9日今日は電動自転車に装着されている、または電動自転車用として
販売されているタイヤについて、「乗り心地」「耐久性」など、
個人的な印象をお伝えしたいと思います。
パナソニック 「ハードランナー(CST C249N)」
「ビビ・DX」をはじめ、多くのパナソニック電動モデルに装着される。
4.5気圧指定の為、乗り心地は固めです、空気圧が低いと意外に早くサイドに
亀裂が入りやすい印象。
「ビビスタイル・DX」などのアメタイヤは耐候性が1ランク落ちます。
グリップ感はあまりないのですが、深溝のため長寿命です。
パナソニック 「パンクガードマン(パナレーサー E-Ride)」
「ビビ・EX」や「ビビ・EXシティ」などに採用。
転がり抵抗が少なくよく走ります。乗り心地はほんの少し固めだけど
気にならない程度です。高いだけあってほとんど不満はありません。
耐パンク性も強化されているが、深溝ではないので過信は禁物。
影響は無いかもしれませんが、ヒビが入るのが少し早いかな。
CST 「C-979D」
「ビビ・TX」や「ビビ・NX」などのエントリーモデルに採用。
同サイズのタイヤより幅が細いので軽快感はあります。乗り心地は普通。
4.5気圧指定だけど、一般車なら3気圧でも使用できるので当店では
一般車の補修用として採用しています。
耐候性も高くひび割れ・亀裂も入りにくいが、耐パンク性はあまり考えていない。
浅溝なので、寿命は電動自転車には短めです。
ブリヂストン 「Eマイティロード4.5」
ブリヂストン・ヤマハの24~27インチの主要電動モデルに幅広く採用。
一番の特徴は幅広の「1-1/2」サイズな事。これで耐荷重を、
4.5気圧の空気圧で転がり抵抗を良くしていると思いますが、
指定の空気圧にするとアルミフレームの硬さもあって、かなり乗り心地が悪いです。
幅広のメリットを生かして低圧にできる設計をすればいいのに。
実際、3~4気圧で使用すると乗り心地も良く、軽快感も悪くありません。
溝は深くないのですが意外と長寿命。耐パンク性は少し良いといった感じでしょうか。
IRC 「足楽」
電動自転車用に展開しているだけあって好印象。
3気圧で使えるので乗り心地も良く、それでいて転がり抵抗も少な目。
寿命も長いみたいだし、リム打ちパンクにも強い。
ただ、空気圧不足の状態だと意外と接地面、サイドに亀裂が入ります。
更に耐荷重を意識した「足楽プロ」もあります。
シンコー 「SR187 DEMING JETDAIii L/Z」
このタイヤは長寿命が一番の売りだと思います。
深溝だし、ゴムも硬めで重量感ずっしり。
3気圧指定だけど乗り心地も硬く、漕ぎだしの転がりも重い。
空気が抜けてもタイヤを押しただけでは分かりにくいです。
値段も安くて長寿命だけどオススメ度は低いです。
シンコー 「SR154 DEMING JETDAIii NEUE」
「ゼッタイイイ ノイエ」、
メーカーのセールスポイントを見て、「これはSR187よりも硬くて重い」と
想像していたが乗るとそんな印象は無く、普通の電動自転車にもピッタリかも。
26インチの場合、1-1/2サイズでも、約33mmと幅は細めで1-3/8とほとんど同じ。
このため、幅広タイヤ特有の乗り心地の良さは感じられないが、
SR187よりも硬さ重さは感じない。
耐摩耗性はちょっと悪い(減りが早い)
その幅の細さのおかげでワイドなはずの20×1-3/4サイズでも
PASシティーXやリアルストリームミニなどの
20×1-3/8にも装着可能(もちろんちょっと太くなる)。
たかがタイヤ、されどタイヤ。
ぜひ、交換時の参考になさってください。
個人的に電動自転車には「足楽」か「Eマイティロード4.5」がオススメ。
そして、チャイルドシート付や、がっしり体型の人には幅広の
「1-1/2」サイズがいいです。