神川輪業ブログ

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神川輪業スタッフによるブログ。自転車屋の日々を発信しています!

昨日の「注文した色じゃない自転車が入荷した事件」ですが、

本日お昼頃、無事に正しい自転車が届きました。

 

 

 

 

そうそう、これこれ。

これが欲しかったの。

 

 

で、この状態から15分くらいでパッと見には完成している状態まで

組立てできました。

 

 

 

 

あとは充電してペダル付けてこのままお渡し…と言う訳ではなく

ここからあんな事やこんな事をします。

 

 

今日は特別に、「あんな事」の例

 

 

まずは作業前。

 

 

 

 

で、作業後。

 

 

 

 

分かりました?

「完組」というほぼ完成してますよ状態で入荷するのですが、

まあ、手直しは必要です。

 

 

「こんな事」の例

 

 

 

 

この間隔は60㎜~70㎜ぐらいが適正なんです。

チェーンが伸びると広がる方向にいきます。

で、この自転車は60㎜だったので問題ないですが抵抗と音を減らすために

65㎜狙いで再調整しました。

これなら慣らしが終わる頃には66~67㎜で落ち着きます。

 

 

他にも色々と作業するのですがそれはナイショ。

最後に、この「ギュット・アニーズ」の良い点と注意点を簡単に。

 

 

良い点はブレーキ(というかブレーキシュー)

 

 

 

 

角度が調整できるのできちんとリムに当たるようにできます。

スポーツ車では当たり前ですが、一般車ではあんまりない。

制動力自体はブリヂストンの「スマートコントロールブレーキ」が良いですが

この角度調整できるブレーキシューも中々○。

 

 

で、注意点。

 

 

これはもうカラータイヤ(装着車)。

 

 

 

 

通称「アメタイヤ」と言いますが、

このアメ色の部分の耐久性(耐候性)が悪く、ボロボロになりやすいです。

そして空気圧の低い状態だと、意外と早く黒い部分との境目が亀裂が入ります。

 

 

対策としては出来るだけ紫外線を避けて空気圧管理はしっかりと行ってください。

特に後輪は負担が大きいですので気をつけください。

 

 

 

電話で担当さんに発注したパナソニックの「ギュットアニーズDX」

入荷したのはいいんですが…

 

 

 

 

この色じゃな~い!、これは「ネイビー」!

私(というかお客さん)が欲しいのはコッチ。

 

 

 

マットブルーグレー。

 

 

という事でネイビーの方は返品しますが

どなたか欲しい方います?今なら在庫有りますよ。

 

 

で私(というかお客さん)が欲しいカラーはメーカー在庫無し!

でしたが何とか確保できました。(通常は3月末ですって。)

 

 

電話注文の怖さですね。

 

なんかフラフラする

2018年3月13日

そう言って1台の電動自転車が持ち込まれました。

 

 

詳しくお話を聞くと

スピードを出した時に前輪がフラフラするというものでした。

前輪の振れは確かに2mmほどあるものの、そんなに影響ないレベルでしたが

前ブレーキシューの交換も合わせてお預かりしました。

 

 

で、作業用スタンドに載せようとした時に気付いたのですが、

後タイヤが凄い事になっていました。

 

 

 

綿がついているんじゃないんですよ。

タイヤのカーカースという繊維が切れて破裂寸前状態です。

 

 

購入からまだ2年半ほど。

画像の状態はバーストしないようにあわてて空気を抜いた後ですが、

チューブが少し「こんにちは」してました。

 

 

この自転車の2015年モデル(途中)までは非常にパンクの多かったのですが

以降は対策されていますので問題ありません。

これは2015年前半のモデルなのでこうなります。

 

 

もちろん後タイヤとチューブ交換となりました。

外したチューブは5ヵ所くらいパンク修理の跡が…。

私ならこのタイヤは1回目のパンクの時点で危険性をお伝えして

交換を勧めます。

 

 

前輪も同じタイヤを使っていますので、いずれ交換が必要ですね。

振れ取りするのでタイヤ外した際にすでに1回パンク修理してました。

まだ横側の繊維が見えていないので今回は様子見。(後輪より負担が少ないので)

 

 

作業後、試乗しましたが前輪の振れも無く大丈夫。

後輪が振れていたのが前輪が振れているように感じたんでしょうね。

 

 

曲がっている時に破裂していたらと思うと…。

ギリギリで交換できて良かったです。

 

 

一般自転車のタイヤで、私が嫌いなタイヤが2つあります。

まずは有名なケンダの「コスモス」。

 

 

コスモスと言えば「ひび割れ、亀裂」。

「亀裂、ひび割れ」と言えばコスモスというぐらい。

 

 

で、もう1つ。出回っている数はコスモスの1/10ぐらい?ながら、

たちの悪さはコスモス以上かもしれないのがこのタイヤ。

 

 

タイヤの名前は知らないけど量販店の低価格な自転車で

「パンクに強い!」を謳っている物に多く採用されています。

私は勝手に「プロテクションシリーズ」と心の中で読んでます。

 

 

このタイヤは接地面が非常に硬い。

このためタイヤを指で押して空気圧を判断する方法が通用しません。

空気圧ゼロでも押したら「おっ、入ってるじゃん」となります。

 

 

このプロテクション3、プロテクション5というのは

3mmの耐パンクベルトか5mmの耐パンクベルトかの違いらしい。

(インターネットで調べて分かりました。)

耐パンクベルトを使っているのは他にも色々とありますが、

このラベルのタイヤはそれが硬すぎる(そして重い)

 

 

で、空気圧の判断が出来ないもんですから低圧の状態で走り続けて

チューブが揉まれてパンクします。

昨日来た自転車はこんなパンク。

 

 

空気圧が低いとタイヤの中でチューブが動いちゃうんですね。

でも空気を入れるバルブ部分はネジで車輪に固定されているので動かない。

ゴムはどんどん引っ張ろうとして根元からボロリ。

(このチューブに注入されていたパンク防止剤の影響もあると思います)

 

 

タイヤ自体は頑丈ですのでチューブ交換だけでいけますが、

タイヤも重く硬いので走行性と乗り心地は一般のタイヤと比べて

かなり劣ります。空気をどのくらい入れていいか判断もしにくい。

誰が得するんだこのタイヤ?という印象です。

(販売店はパンク修理がチューブ交換になるので単価アップで嬉しいでしょう)

 

 

コスモスは「耐パンク」を売りにしていないのですが、

このタイヤの売りは「耐パンク」。その罪は大きいと思います。

 

新車時でも「振れ」が出ている車輪って多いんです。

 

これは左右に振れていますので「横ブレ」と言い、

これが上下に振れてたら「縦ブレ」と言います。

安っすいリムだとどうしても縦か横にニョロニョロした振れが残ってしまう事も。

 

 

この振れを取っているときの姿は個人的に「メカニック感」満載だと思いますので

1度はお近くの自転車屋さんで見てくださいね。

振れ取り台にセットして、ニップルを回して調整する作業はまさにプロって感じ。

 

 

で、今回はこの車輪をただ振れ取りするのでは無く、

スポークニップルも交換しちゃいますので車輪をバラバラに。

 

 

でこれがバラバラにした車輪のニップル(簡単に言うとネジ)です。

左が外した鉄のニップルで右がこれから使用する「真鍮」のニップル。

 

 

「しんゆ」と読みそうですが、「しんちゅう」といって銅と亜鉛の合金です。

カッコよく言うとブラスニップル。

鉄ニップルはすぐ錆びちゃうんであんまり好きじゃないです。

振れ取りしようとしても鉄ニップルで錆びてたら触らない方がいいくらい(折れちゃう)

 

 

出来ました。

 

 

横ブレ無くなったでしょ。

後輪も同様に行います。

組み換えついでにイヒヒな事もしたけどこれは自己満足です。

 

 

こういう作業をブログに掲載することでお客さんも安心して出来るし、

なにより喜んでもらえます。