神川輪業スタッフによるブログ。自転車屋の日々を発信しています!
常時「3」で走って壊れた変速機
2019年10月28日我が家のインコが産卵を始めてから、もう4個卵を産みました。
だいたい4~6個ぐらいらしいので、これで終わりなのか
まだ産むのか温かく見守っています。
1日おきなので次は明日かな。
「ペダルを漕いでも車輪が回らなくなりました」という症状で
ヤマハの電動自転車「ナチュラS」をお預かりしました。
聞けば数日前から異音はしていたそうです。
まずはチェーンカバーを外して、モーター関係のチェックをしましたが
ギヤの摩耗はかなりあるもの、回転には問題無し。
今度は後輪。
後のギヤを進行方向に回そうとすると動きません。
うーん、これは変速機内部が破損してそうです。
で後輪を外し、変速ユニットだけ取り出してみると
臭い。金属(と内部グリス)の焼けた匂いです。
(上のケースは新品です)
たぶん遊星ギヤの歯車が破損して、他の歯車に巻き込まれたんでしょう。
分解してチェックしたかったのですが、噛みこんでて外れないので
断念しました。
ギヤの摩耗状態やお預かりした時に変速位置が「3」に
なっていたのでお客さんに確認したところ、
発進も上り坂もずっと「3」のままだったらしいです。
「3」の位置ってかなりの負担が変速機にかかります。
人間の力だけならまだいいのですが、モーターのとてつもない力も
加わりますので、発進時や登り坂などでは「2」「1」といった
軽めのギヤにしてあげないと壊れます。
電動のパワーに耐えられるようにした「強化タイプの3段変速」も
あるのですが値段が高いので、電動自転車でも一般車と同じ
変速機を多く採用します。だから常時「3」はダメなんです。
(仮に強化タイプでも常時「3」は厳しいと思う)
今回修理としては変速機の内部ユニット交換となりますが、
チェーン、歯車といった部分も追加で交換が必要ですので
合計3万円近くの修理金額になりそうです。
(後輪駆動の)電動自転車で内装変速・外装変速問わず、
重めの変速位置にしている方は要注意ですよ。