神川輪業スタッフによるブログ。自転車屋の日々を発信しています!
「PAS ブレイス」を組立てました。
2018年12月23日昨日は「冬至」、かぼちゃ食べました?
冬が苦手な私にとって「冬至」は1つ嬉しい事があるんです。
冬至を境に少しずつ太陽が出ている時間が長くなるんです。
気温はこれからが寒くなりますが、少し励みになります。
さて、ご注文分のヤマハ「PAS ブレイス」が入荷しました。
マウンテンバイク風のスポーティな電動自転車です。
この自転車、来店5分で商談が終わり、
私の方が「え、そんなに早く決めていいの?」と思ったくらいです。
画像は緩衝剤を取ってハンドルを真っ直ぐにしただけです。
ヤマハは「完組」といって見た目は完成した状態で入荷します。
たぶん、ほとんどの大型チェーン店、量販店はこのまま何もせず
バッテリーだけ充電してペダル付けてお渡ししているはず。
ウチもこのまま渡しちゃいましょうか?。
と1秒くらいは考えましたが、やっぱりしっかりと調整します!。
私も学生の頃は「メーカー出荷時が一番調子いい!」と思っていました。
でも車でもバイクでも入荷後のチェックはしますよね。
で自転車、チェックどころか再調整が多々必要です。
まずは前輪を外して、車輪のチェックから。
車輪がきちんと中央にいるか確認すると、
銀色の工具と黒色の部分が接していたらOKなんですが、
2mmほど浮いている。
これは車輪(というかリム)がブレーキディスクの反対方向に
ズレているということです。振れ取りしながら調整しました。
次は後輪。(前輪部分はブレーキとかハンドル他も調整したけど割愛)
後輪はセンターのズレはありませんでしたが、スポークの張りが弱い。
スポークの張りが弱いと乗り心地は柔らかくなりますが、
強く漕いでいる時(電動の場合、強く漕がなくても)に加速に重さ(反応の遅さ)が
出てしまうので3/4回転ほどニップルを増し締め。
で、チェーン。調整範囲の中で一番強く張ってありました。
ヤマハはだいたい強く張ってますね。(パナソニックは中間が多い)
強いという事は漕ぐときの「抵抗」にもなるので、
中間の位置まで緩めたい。
で、チェーンを引っ張っているナットをギリギリまで緩ました。
結果は「ちょっと改善した」くらいでした。
もう少し黄丸が赤丸から離れてくれたら良かったのですが…。
1ヶ月ほど乗るともう少し離れると思いますので、良しとしましょう。
で、チェーンの張りを弱めると後輪が前方に移動します。
後輪の位置が変わるとブレーキの接触面もズレてきます。
(前はディスクブレーキだけど後は「Vブレーキ」というリムブレーキ)
分かりにくいけど車輪が前(上?)に3mmほどズレちゃったかな。
調整が終わったら変速の確認へと続きます。
こういった所を調整していって、当店ではようやくお客さんに
お渡しできる状態です。
「見た目は同じ、でも乗ると違う。」
そんな自転車をお渡しするのが「自転車屋」としての私のこだわりです。
値段は通販に勝てないし、規模も大型店には勝てない。
でもそんな当店で自転車を買ってくれた方には私も全力で応えなきゃ。
さっ、おやつ食べようっと。