神川輪業スタッフによるブログ。自転車屋の日々を発信しています!
整備ミス?
2015年3月3日配達から帰ってくると、留守電に履歴が残ってましたので
かけなおすと、「電動自転車が危険な状態なので修理して欲しい」
とのご依頼でした。
使用者自ら「危険」というのはかなり悪い状態なのでしょう。
症状は
・スタンドを立てるとハンドルが半固定される「スタピタ」が走行中でもかかってしまう
・前輪パンク
・後輪ブレーキをかけるとすごい音がでる
・チェーンが周期的に異音というか振動がある
の4点。
この中で私が1番気になるのが、走行中にハンドルロックがかかってしまう
という症状ですね。かなり危険です。
5分ほどの距離ですので自転車を取りに行ってみると、
なんとまあ後輪のハブナットが緩んで、
後輪がグラグラになっているではありませんか!
チェーン引きのフレーム部は歪み、ハブベアリングのロックナットも緩み、
チェーンラインがずれたため、チェーンが暴れてチェーンケースを割り
スタンドがきちんと戻らないのでハンドルロックも解除されない
というひどい状態でした。
自然にそうなったとは思えないので「タイヤ交換とかした事ありますか?」
と聞くと「はい、パンクした時に替えてもらいました」との回答。
実際に作業を見ていたわけではないので推測ですが、そのときに
仮締めのまま渡ししたんじゃないでしょうか。
とりあえず店に持って帰り後輪を外します。
ローラーブレーキを外し、ハブベアリングの当り調整を行い
ブレーキのグリスアップ。
ドロヨケステーとチェーンケースは、これ以上ひどくならないように応急処置。
前輪パンクはパンク防止剤の影響でバルブが腐食していたのが原因で、
タイヤに亀裂もあったので安全のために交換。
(緑色のパンク防止剤って役に立たない事が多いです)
移動手段が自転車ぐらいしかないので
きっちりと作業してしまうとお金も日数もかかってしまう。
このため、使えるところはそのまま使い、費用を抑え、
預かったその日のうちにお渡しすることができました。
すぐに直ったのでお客さんも喜んでいらっしゃいました。
良かったです。
誰にでもミスはあるものですが、
命に関わる所のミスは無いようにしないといけませんね。
私自身もよい教訓となりました。