神川輪業ブログ

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神川輪業スタッフによるブログ。自転車屋の日々を発信しています!

台風の影響も少なそうなので営業再開しました。

 

 

 

 

さて、自転車の前ブレーキは通常、下の画像のような形状です。

左側が鉄製のブレーキ、右側が剛性の高いアルミブレーキです。

この他にもVブレーキやスマートコントロールブレーキ等がありますが、

大多数は下の2つです。

 

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もちろん右側のブレーキの方が値段も高くてよいのですが、

新車でも時々、ブレーキを握ってもきちんと車輪にブレーキシューが当たっていない

物があります。ブレーキ本体の精度や、フロントフォークとの相性の問題です。

 

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青丸部はきちんと車輪に接していますが赤丸部は隙間が出来ていますね。

まあ、この程度ならそんなに悪くないので気にすることはありません。

スポーツ自転車などでは「トーイン」と言ってわざと後方に少し隙間を作る

調整もあるくらいです。

 

 

ただ、もっと隙間があいている場合はブレーキの能力が100%発揮できない等の

不具合も多いので何らかの対策が必要です。

例えば新車ならブレーキ本体ごとを交換してみたり。

 

すでに使用している自転車の場合だったらこれを使います。

 

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パナソニックの「NBC2196FF」というブレーキシュー。

ちょっとだけ部品代が高い(500円が600円になるレベル)のですがすごく便利。

 

 

パナソニックの子乗せ電動自転車、ギュットシリーズにも採用されています。

このブレーキの特徴は「取付ネジ部が長い」という事。

 

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左が2196FFで、右は普通のブレーキシュー。

長いと何がいいかというと、Vブレーキの角度調整に使用されている凸凹スペーサーを

使うことが出来るので角度調整が出来るようになることです。

 

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そして更に、グレーのゴム部を見ると左右で厚みが違うのがわかりますか?

先述の「トーイン」加工をしてくれているのです。

 

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これは右側用です。

厚みのある方を前側に向けて角度調整をしながら車輪と平行に取り付けると

後ろ側には隙間が出来ているという何ともまあ便利な代物です。

 

 

ですが・・・

 

 

2点注意点があります。

1つはアルミリム用ですのでステンレスリムには使用できません。

もう1つ、それは凸凹スペーサーと締付ナットが付属していません。

 

 

なんで付いてないのかパナソニックに聞いたら

「(ギュットシリーズに最初から付いてるのを)再利用していただくため付いていません」

 

 

補修用で販売しているので流用は考えていないって事なんですね。

ご自身やお店で作業する場合にはVブレーキの凸凹スペーサー(薄い方)が必要です。

 

 

 

 

昨日の「ビッケGRI」に続き、前輪モーターの新機種をご紹介。

と言っても既存モデルのバリエーション展開版ですが・・・

 

 

9月下旬に「フロンティアDX」というモデルが発売になります。

 

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この「フロンティア」というモデル、昨年まではヤマハ「ナチュラXLスーパー」と

兄弟モデルでブリヂストンのママチャリ系電動自転車の最上位モデルで

「アシスタロイヤル」という名前だったのですが、今年から別の道を歩むことに。

 

 

まずは最上位モデルの「フロンティアロイヤル」発売。

 

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そして7月にはバッテリー容量を小さくし、カゴやキャリヤを変更した

「フロンティア」というモデルも追加発売したばかり。

 

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最上位モデルの「フロンティアロイヤル」、普及モデルの「フロンティア」、

その中間の「フロンティアDX」という3本立てになりました。

値段も上から順に128,800円(税別)、119,800円(税別)、109,800円(税別)と

ほぼ1万円ずつ違います。

 

 

で私が気になったのが上位2モデルの違いがほとんどないという事。

アシストレベルも同じ、バッテリー容量も同じ、カゴもキャリヤも同じ。

 

 

なにが違うの?と思ってカタログをにらめっこ。

そしたらライトとテールライトが違うだけ。(ボディーカラーも多少違うけど)

 

 

担当さんに詳しく聞いてないのでこれだけの違いなのか断言は出来ませんが、

この2点しか変わらなくて9000円違うなら「フロンティアDX」がお買い得じゃん

と思ったのでした。

 

 

上2つの画像で違い分かります?

 

 

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間もなく登場する「ビッケGRI」ですが、私が展示会で見たときは

試乗はおろか、詳細も分からなかったんです。

今はWEB上でSPECが公表されていますので比べてみたいと思います。

 

 

まずは重量、電動とはいえ取り回しは軽い方がいいですもんね。

 

ビッケ2e・・・33.6kg

ビッケGRI・・・32.1kg

 

1.5kgの違いです。自転車で1.5kgと言ったら大きい方ではありますが、

体感するのは難しいかな。

GRIは前輪モーターなので、前を持ち上げるのは重く感じるでしょうね

 

 

次に全長全幅、やっぱりコンパクトな方が扱いやすいですね

 

ビッケ2e・・・1765㎜と565㎜

ビッケGRI・・・1790㎜と580㎜

 

ビッケGRIは前輪が24インチなのですから普通は長くなりますよね。

 

 

GD値(ペダル1回転で進む距離)は低速型か高速型の判断が出来ます

 

ビッケ2e・・・4.27m(2速)

ビッケGRI・・・3.86m(2速)

 

ビッケ2eも高速型という訳ではないのですがGRIはかなり低速に振っているようです。

前輪モーターが苦手な坂道発進を少しでも補うためでしょうか。

 

 

走行距離の目安、1回の充電でどれくらい走れるか やっぱりこれが気になります。

 

ビッケ2e・・・32km(パワーモード時)

ビッケGRI・・・37km+α(パワーモード時、+αは回生充電分)

 

GRIの回生充電が無ければそんなに変わりませんね。

 

 

適正身長・・・パパの使用も考えているという事は大きくなる?

 

ビッケ2e・・・143cm~(3人乗り時は155cm~)※サドル高735~875㎜

ビッケGRI・・・142cm~(3人乗り時は152cm~)※サドル高725~???㎜

 

ありゃ、意外。モーターが足元に無い分GRIの方がサドル低いんですね

 

 

という感じで比較してみました。

 

あっ、値段。

 

ビッケ2e・・・126,800円(税別 リヤチャイルドシート付モデル)

ビッケGRI・・・133,800円(税別)

 

差は7,000円、この差をどう捉えるか。

 

 

あとは乗ってどう感じるかって事ですね。

同じ前輪モーターでも2015年モデルのアルベルトeと2016年モデルのアルベルトeでは

制御プログラムが違うみたいだし、

2016年モデル同士でもGRIは更に変更しているみたいなので

実際にお店付近の坂道で体験してみたいですね。

 

 

試乗車を用意するつもりですので、

準備が出来次第、「ビッケ2e」と「ビッケGRI」の乗り比べを

行いたいと思います。

 

 

 

これは結構危険です

2016年9月17日

通常、自転車の前ブレーキは

前輪を支えているフロントフォークと呼ばれる部分の前側に取付けます。

 

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こんな感じですね。

 

 

しかし、自転車によっては後ろ側に取付けられている場合もあります。

 

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パッと見、違和感がありますがフロントフォークの曲がり具合からしても

コレが正解です。

 

 

ではこれはどうでしょう。

 

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この取付け方で正解で・・・・・はありませんね。

 

 

「ブレーキの調子がおかしい」と持ち込まれました。

入手時からこの状態だそうです。

 

 

フロントフォークが後ろ側に曲がっており、明らかに取付けが

逆なのが分かります。

 

 

製造メーカーは少しでも梱包サイズを小さくするためにフロントフォークを

逆向きにして段ボールに梱包することが多いです。

 

 

組立てする人が元に戻してね、という事なのですが

これはそれを知らないまま組み立てた可能性がありますね。

 

 

ちなみに逆向きの場合、相当トリッキーな挙動になると思います。

 

ものすごい制動力

2016年9月12日

メーカーさんが毎月発行している情報紙があるんですが、

そこの表記ミスにクスッと来ました。

 

 

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スマートコントロールブレーキの制動力の凄さをアピールしているのに

比較対象にぶっちぎりで負けているのが面白い。

もちろん、ホントは「ミリ」では無くて「メートル」なんでしょうけど。

 

 

しかし、ミリ単位でガッツリと止まる制動力を想像しただけでニヤけてしまいます。

(人間が耐えられるのか?)

 

 

だれでもミスはありますからね。

こういう面白いミスって結構好きです。

 

 

ちなみに前ブレーキのBAA基準値は乾燥時7m(25km/h前ブレーキのみ)

水濡れ時7m(16km/h前ブレーキのみ)

となっています。